高分子塗布における配向可視化

液晶塗布、光配向、レオロジー

長岡技術科学大学 工学部 流体工学研究室 髙橋勉先生との共同研究

複屈折と配向角が同時に、かつ、高速度で二次元画像として求められる、そんな夢のような装置が実在するならトライしてみたい研究課題が山ほどありました。例えば高分子流体の二次元流れ場に対する流動複屈折観察法は数十年前に開発された技術であるものの、クロスニコル偏光板による位相差πの整数倍の明暗を縞模様として測定するため極めて強い複屈折を示す流体と光路長の長い流路が必要でした。CRYSTAが研究室にやってきて、マイクロチャンネル内の粘弾性流体の流動複屈折分布がいとも簡単に計測できてしまいました。マイクロPIVと組みあわせれば速度場と応力場の同時計測が可能となります。夢のよう。写真の計測装置は液晶性色素の塗布・乾燥過程の複屈折分布を可視化するために製作したものです。ガラス基板上に1~5ミクロンの厚さで塗布された試料は分子配向状態の液膜となります。乾燥過程における配向状態の変化を複屈折分布から観察しました。従来の点計測による複屈折では知ることができなかったテクスチャ形成や乾燥線進行に伴う複屈折の変化を見いだし、複雑流体の薄膜乾燥に関して新たな視点を得ることができました。トライしてみたい課題はまだまだあります。CRYSTAのおかげで寝不足が続く。(高橋教授)

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